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2015年1月18日日曜日

彼が扱っているボンネットヘッドシャークというサメが1年で死んでしまうというものでした。「この人はばかか」。

転機が訪れたのは、2000年12月にモナコで開催された世界水族館会議でした。世界中の水族館の経営者、館長、飼育長が集まる会議です。このままじゃブルーコーナーは潰れると思っていたので、何かをつかむ思いで参加しました。そこで、カリブ海のサメを世界各国の水族館に納入しているフォレスト・ヤングというサプライヤーの発表に衝撃を受けました。  発表の内容は、彼が扱っているボンネットヘッドシャークというサメが1年で死んでしまうというものでした。「この人はばかか」。発表を聞いて思いました。大勢の顧客の前で、100万円ほどするサメが1年で死んでしまうことを明かして一体何の得になるのか、と思ったからです。発表後、彼に「なぜあんな発表をしたのか」と疑問をぶつけました。すると、彼は一言私にこういいました。「お前は何年この仕事を続けるつもりだ」と。  この言葉を聞いたとき、私は顔が真っ赤になり、しばらく動けませんでした。彼はカリブ海のサメを繁殖させて、長期飼育することがゴールでした。そのために正直にデータをオープンにし、専門家から意見を聞くという姿勢だったのです。そこには流通とか商売の話は存在しなかった。私は、本当はフォレストみたいな人間になりたかったはずなのに、目の前の生活しか見えていなかったのです。自分の浅はかな考えを見透かされたような気がして、恥ずかしい気持ちになりました。同時に、フォレストに追いつき追い越せと、世界一のサプライヤーになることを目標に決めました。
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平成22年9月に、現在の沼津港深海水族館のオーナーである「佐政水産」の専務と出会いました。当時、佐政水産は沼津港周辺に飲食街とアミューズメントを作る計画をしていて、知り合いを通じて話を聞くことになったのです。その場で専務に「水族館できますか」と聞かれたので、「できますよ」と答えました。「じゃお願いします」ということで、契約書もないまま計画がスタートしたのです。






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