○山際政務官  ・皆様方からお話を伺い、もう既に各省それぞれのお立場で一生懸命取り組んでいただい  ているということが理解できた。これからオールジャパンで更にどう関係を強化し、そ  して、なによりクールジャパンとして実際のビジネスにどう結びつけていくかというこ  とが肝である。単発のイベントではいろいろ工夫はあっても、実際のビジネスにはまだ  まだつながっていない状況があると考えられることから、次回以降どうすればビジネス  に繋いでいけるかということをこの場でしっかり議論し、クールジャパン戦略会議のほ  うに上げていくという形をとっていただけることを期待したい。  ・加えて、今後の骨太方針・成長戦略策定にも、この日本産酒類の輸出促進の取組がしっ  かり反映され、オールジャパンで行われているという姿になるといいと考えている。  ・私も鋭意努力するので、是非ご協力、知恵を貸していただきたい。これから随時幹事会  も開くことになると思うので、その中でも具体的な案を出していただきたい。 以上
○農林水産省針原局長  ・農林水産省では農林水産物や食品の輸出促進を進めており、現在4,500億円の輸出額であ  るが、これを2020年に1兆円にしようという指示が総理から出ているところである。7  4500億円のうち200億円強を日本酒が占めており、日本食のキラーコンテンツとして、  積極的に進めてまいりたいと考えている。  ・現在、輸出のための戦略作りを進めており、林大臣の下で「攻めの農林水産業推進本部」  を設置している。その中の「戦略的対応推進委員会」の主要な項目として、品目別・国  別に輸出戦略をつくっていこうとしており、個々の産地の取組ではなく、ジャパンブラ  ンド、日本のビジネスとして進めることとしている。日本のお酒についても、一つのテ  ーマとして抜き出し、国税庁、ジェトロと一緒に輸出戦略を作ろうとしている。  ・日本酒と日本食は切っても切れないアイテムであり、日本食の集客力に加えて日本酒を  出すということを、昨年は、ロサンゼルス、香港、台湾、それからロンドンオリンピッ  クのジャパンハウスでも実施している。今年は、ダボスのサマーダボス、今年2月のス  イス、それから2月から3月にかけて、初めての取組としてフランスのパリでの日本食
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文化週間において実施している。  ・これらを踏まえると、日本食とのコラボで進めることが第一段階であり、日本食フェア  で人を集めて、まず導入する。その次は、現地の日常食とコラボする段階であり、例え  ば、香港でフランスのSOPEXAという団体が乾杯はワインでということを始めた結果、中  華料理の乾杯がワインになり、3年後には中国全体で最初にワインで乾杯する文化にな  ってしまった。例えば、乾杯は日本酒あるいは泡盛でというような第二段階は、現地の  食文化に入り込む。その段階を経て、最後は、日本酒カクテルのような新しい飲み方を  提案する。これらの段階を経て、ビジネスとして養成・育成していかないと、イベント  だけやっていっても次の展開にならない。  ・我々の局(食料産業局)は1年半前に出来て以来、イノベーションとバリューチェーン  の結合ということで進めている。特に、「農林漁業成長産業化支援機構(農林ファンド)」  について、我々は「A-ファイブ」と呼んでいるが、このバリューチェーンをつないで、  世界の食市場にいろんなバリュー提案をするような会社、株式会社を支援するファンド  を2月1日に立ち上げたところであり、是非、このプロジェクトに関わる皆様にはご活  用頂きたい。
 ·経済産業省永塚局長  ・クールジャパン関連として、アニメ、ファッション、食文化、地域産品、伝統文化など、  海外に展開する事業を応援するような取組を行っている。日本の漫画、日本の食、日本  の伝統文化について、アジアなどの新興国は大変関心が高い反面、これをビジネスに結  びつけることはなかなか出来ていない。かたや韓国を始めとするその他の海外政府は、  積極的に自国の文化産業を外に売り込む戦略を取っており、我々もそういう問題意識か  ら事業を行っている。  ・例えば、海外展開をしようとする方の市場調査を支援するような取組を行っている。ま  た、中小企業で海外に展開したいという方々を応援することも行っており、特に「ジャ  パンブランド育成支援事業」については、これまで271件の支援対象のうち、約10件が8  日本酒類関連のプロジェクトである。資料に主な日本産酒類関連プロジェクトを掲げて  いるが、こういったいくつかの成功事例も出てきている。
 ·一過性ではなく、事業に繋がるような支援をしようとしているが、なかなか日本の金融  機関は資金提供をしてくれないという声や、リスク性・資本性の高い資金が欲しいとい  う声があり、これらを踏まえ、「株式会社海外需要開拓支援機構法」という法案を今国  会に提出予定である。この法案は、クールジャパン推進機構(仮称)法として、海外に  出たい中小企業を始めとする事業者に対しリスク性のあるリスクマネーを供給できる  ような株式会社を設立するものである。  ・また、海外で商業施設を展開される方々が、日本食、日本のお酒、日本のグルメといっ  たようなものをフードコートのように展開をして頂くものを応援したい。また、中小企  業の方々が一生懸命作られた地域の産品、特に伝統工芸品は日本酒と非常に相性もいい  と思われるため、こういったものと組み合わせて海外展開される方々を応援したい。  ・このクールジャパンは、輸出を促進するだけではなく、最後は日本に関心を持ち、日本  に来てもらい、日本の本物を知ってもらうというところまでいかないと戦略としては完  成しないと思っており、観光庁を始め関係省庁とも連携して取り組んでまいりたい。
 · 2つ目の柱は、訪日プロモーションということで、まずは日本のイベントとして、例え  ば昨年のIMF・世界銀行年次総会では、会場中での日本酒の提供は国税庁が行ってい  たが、我々は三菱地所と連携し、東京・丸ビルにて日本酒の試飲とともに厳選した蔵元  の日本酒をバーで提供したところ、ほとんどの銘柄がすぐ売り切れる状況であり、非常  に関心が高いことが改めて分かった。  ・海外のイベントについては、アメリカにおける観光関係のイベントでの提供やドイツで  のITBでも日本酒とすしを出している。  ・「Kampai to the world」のロゴについて、この赤い桜のマークはもともとビジットジャ  パンで作成したものではあるが、文字の部分は自由に変えて頂いて良いため、こういう  形で使っていただければと考えている。
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