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2015年1月18日日曜日

料理・文化・経済はつながったと思いますね



経済をうまく動かすのも、ダメにするのも、純粋な経済活動だけではなく、文化をどう捉えるか、どう生かせるかに左右されるように感じています。そこで、料理・文化・経済はつながったと思いますね。





経済を動かすとは、商売があって、商人が船に乗って出かけて、売って何かを持って帰ってくることであり、それによって文化が生まれるんですよね。
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地中海でおもしろいのは、タラです。実は地中海でタラは釣れないんですよ。けれど、地中海のフランス料理やイタリア料理ブックを調べると、地中海料理を代表する食材としてタラが出てきます。実はその背景にいたのがノルウェー人、バイキングで、彼らの航海技術レベルがとても高かったので、地中海の方に降りてきて商業をやっていたらしいんです。北の海から持ってくるので、塩漬けか干してありますが、その名残が地中海のベースにあるのに、地中海の人たちはタラを食べることに全く疑問を持たないんですよ
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経済を生むための商業のおかげで文化が根付いたからでしょう
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例えば、チキンライスにレモングラスを入れるのは、中国や日本ではないですよね。あれは、ああいうジメジメした気候なかで、お米と鶏の食べ方を工夫しているからで、あの国でなければ生まれないものだと思います。


食材の歴史に詳しくなることで、思い浮んだ新しい料理はありますか? 松嶋 ありますね。実のところ僕は、料理の技術やレシピを覚えたくてフランスに行ったわけじゃないんです。なぜこのシェフがこの料理をひらめいたか、アイデアを生む発想を学べるような会話ができるフランス語を身に付けなければ、フランスで修業する意味はないと思っていました。だから、まずきちんと言葉を覚えようとしましたね。
フランス人がクリエイティブなのは、年間5週間も休むからです。また、インスピレーションの受け方にも秘密があります。なぜみんなバカンスで南仏に行くと思いますか。それは、あれらの場所が“国際的なハブ”だからです。多くの人が休みに来ていて、いろんな出会いや体験でいろんな情報が得られるからこそ、クリエイティブになれるのです。
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世界最高のクリエイティブとは、子どもが生まれること。女性は子どもを産むことに対していろいろと知識と情報を得なければならない。子どもを大きくするために大切なのは、栄養ですよね。いろんな栄養を摂って子どもを大きくして膨れて爆発したエネルギーが出産です。クリエイターも、そうでなければならないというのが彼の持論でした。つまり、情報、知識をいろんなところから集めて、溜めたものを爆発させるから新たなものが生まれるのです。
旅です。クリエイティビティ=移動距離だと思っているので。とにかく移動しないと、クリエイティビティは生まれてこないですよ。どれだけ移動して、どれだけ視点を変えて、いろんな景色を見るかが大切です。
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僕は若い頃からいつも相手の立場から自分がどう思われるか、10通りの見方をしようと思っていました。それはクリエイティブのなかでもすごく大事なことだと思います。原宿のことを福岡から見るのと、ニースから見るのと、パリから見るのと、ニューヨークから見るのとでは、景色が全然違います。そうして客観的になれることもクリエイティブになるための1つでしょう。同じ場所にいてはクリエイティブになれません。日本人なら東京だけにいてもクリエイティブにはなれませんよ。
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新しいアイデアを生み出そうとすると、生み出すことばかり考えてしまって、それだけを見つめてしまったり、情報を取り入れることを疎かにしがちです。いろんな知識を持っていないと、アイデアは生まれないという良い例ですね。
輪の中にどう入るかをまずは考えようよ、ということです。日本で成功する外国人野球選手を見るとわかると思います。なぜラミレスが成功したと思いますか?彼は日本に溶け込んで、日本語を覚えようとした。日本語のギャグまで言うワケです。そういう愛嬌や姿勢が、「よし!あいつのために何かやってやろうじゃないか」という気持ちを生み出しているわけ。

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