また、観光に対する意識も低く、サービス精神がほぼゼロであると感じる。日本では文化財を見に行くと、入口で拝観料を取って、写真を一枚撮って帰るだけだ。その場所にいる時間は1時間もないし、十分な説明もない。イギリスは生涯学習で有名な国だが、文化財を訪問することはイギリス人にとって生涯学習のひとつ。楽しみとして勉強に行く。文化財には専門家がいて、あらゆる質問に答えてくれる。イベントも定期的に行い、普段は入れないようなところにも入れる。人を楽しませるというのが基本となる。
· 昔は、イギリスでも専門家の力が強すぎて、そういうことができなかったが、人が訪れることによってお金が入り、悪くなった部分をまた直すことができる循環型の仕組みができたことで、みんなの考え方が変わっていった。実際に、修理をすれば観光客が40%増えるという実績もある。日本でも「ここは国宝で、あちらは重要文化財。写真を一枚撮って帰れ」というようなやり方をやめなければ、状況は変わらないだろう。
· イギリス人にとっては、文化財的な京町家を壊すのは犯罪行為。京町家は日本人共通の文化財のはずで、そこに住んでいる人は預かっているという意識を持つべきだ。国にもそういう考え方をもってほしいと思う
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