経産省はクールジャパン推進の観点と中小企業支援の観点から、日本産酒類の海外への 販路開拓を支援している。柱は大きく分けて3つある。1つは販路開拓を進めるにあた り、事業の企画・戦略などにかかわるプロデューサーの派遣事業。次に、海外に展開す る際に必要となる様々な異業種との連携についての、マッチング機会の提供。最後に、 期間限定でのアンテナショップ設置支援がある。
· その他にも、滋賀・京都・大阪・奈良の4府県の複数の酒造業者が共同して広域なブラ ンドを作り、まとまったブランドで海外展開を図っているという新しい取り組みもある。 ・来週より、クールジャパン機構が本格稼働する。対象はファッション・日本食・その他 生活雑貨であり、日本酒も日本食の中に含まれると考える。これらの支援施策を活用し て、引き続き民間事業者の海外展開支援を継続してまいりたい。
日本貿易振興機構 下村部長 ・ジェトロでは昨年度より農林水産省からの補助金を活用し、昨年8月に策定された政府の国 別品目別戦略に基づいて各種事業を実施している。お酒についてもその中でも重点分野の 1 つとなっているところ、2点ご紹介させていただきたい。 ・1 つ目は情報発信の取組について。昨年度の3月に「SAKE シンポジウム」を東京・京都にて 開催した。農水省の山下局長の話にもあった通り、ワインは国際商品であり、約 5 兆円の貿 易量がある。日本酒輸出の約 500 倍となっており、ここに学んでいく必要があるのではない かということで、世界で 300 名程しかいないワインビジネス界のエリートのマスターオブワ インを日本に招いた。その他にも、福井県鯖江市の蔵元の梵を経営している加藤社長にも説 明していただいた。個々の商品特性に基づいてターゲットを絞っていくことが大切でないか と思う。 ・2つ目は、実際のビジネスマッチングの機会の提供について。先々週、海外の酒類のバイヤ ーを招き、富山市、山形市で商談会を開催した。商談以外にも、せっかくの機会であるので、 日本産酒類の製造現場や酒器を作っている会社を紹介させていただいた。錫の盃とガラスの 盃とで飲み比べると、錫の盃の方がまろやかになるということを体験していただいた。山形 では山形県が開発した酒造好適米を見てもらい、日本人の酒造りにかける情熱や酒造りの奥 深さをみていただいている。ジェトロ
· 我々中央会においても日本産酒類の統一マークを作り、清酒、しょうちゅう、泡盛、みりん の 4 種類については JSS(Japan Sake and Shochu Makers Association )のマークを輸出す る商品に貼り、ブランド化を図っていくこととして、現在、主要国にマークの商標登録を行 っているところ。 ・主要国際空港で行っているキャンペーンについても、観光庁はじめ、いろいろとご支援をい ただきながらタイアップをしており、好評を得ているところ。今年度も力を入れて行ってい きたい。 ・海外においては、在外公館や JETRO 等から海外のイベントや PR に多大な協力をいただいてお り、改めてお礼を申し上げる。また、海外に世界無形文化遺産の和食とセットで日本酒の魅 力を発信するべく英語の資料も作成している。海外のお客さんが地方の蔵を見学される時や 酒蔵ツーリズム等でこられる際にも英文のパンフレットで PR していこうということでやっ ている。この他、地方自治体では京都市を始め、30 以上の自治体で清酒の乾杯条例を制定し ていただいており、地域の活性化とあわせ地酒を PR していただいている。この様な取組は、 資料2「日本産酒類の輸出促進に向けた課題及び方針」の最後において業界の取組として必 要とされているところと認識。業界としても、積極的に取り組んでいきたいと思っている。
· ・5兆円については、今回の成長戦略で示されたものであり、内訳は今後検討していくことに なる。5兆円の前提としては、2020 年の実績を基にということであり、まずは 2020 年の1 兆円、そして将来的に5兆円を目指すこととしている。1兆円の目標の中では、農水省が策 定した輸出戦略の重点品目8つのうち、日本酒はコメ、コメ加工品という枠組みの内数とな っているが、日本酒単独での目標値は設定されていない。 ・マーケティング調査の結果、日本酒の輸出単価は4合瓶換算で 450 円程度であり、かなり割- 10 - 安だった。嗜好品として日本酒のマーケティングをすることにより単価を上げていくことを 検討できるのではないかと思っている。またフランスに有名な SOPEXA という輸出促進団体が あり、このような団体の取組についても調査結果として紹介している。
【理事長】 茂木 友三郎 農林水産物等輸出促進全国協議会 会長 【副理事長】 安部 修仁 一般社団法人 日本フードサービス協会 理事 【専務理事】 加藤 一隆 一般社団法人 日本フードサービス協会 顧問・理事 【理事】 青井 倫一 明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科 教授 和泉 真理 一般社団法人 JC総研 客員研究員 浦上 節子 公益財団法人 浦上食品・食文化振興財団 理事長 紺野 和成 株式会社 日本政策金融公庫 千葉支店長 西藤 久三 一般財団法人 食品産業センター 理事長 崎出 弘和 北海道漁業協同組合連合会 代表理事常務 佐竹 力總 全国料理業生活衛生同業組合連合会 会長 品田 英明 日本スープ協会 会長 田沼 千秋 株式会社 グリーンハウス 代表取締役社長 中村 靖彦 NPO法人 良い食材を伝える会 代表理事 服部 幸應 学校法人 服部学園 理事長 藤岡 茂憲 公益社団法人 日本農業法人協会 会長 藤木 吉紀 一般社団法人 日本惣菜協会 専務理事 本庄 周介 株式会社 伊藤園 取締役副社長 三村 優美子 青山学院大学経営学部 教授 山懸 正 全国すし商生活衛生同業組合連合会 会長
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