いつも拝読している夏井先生のブログから。
こういう状態を神に召されて、愛された人というのではないか?
人生設計という言葉がある。医者だったら例えば,40歳までに開業しようとか,大学に残って50歳頃までに教授になれるように頑張ろうとか,大学医局から派遣された病院で定年まで勤めようとか,そういう「予測できる自分の未来の姿」である。医者だったら40歳くらいになったら,自分の将来の姿はかなりの精度で見渡せるのではないだろうか。
しかし私の場合,幸か不幸か湿潤治療を勝手に始めてしまったばかりに,50代半ばになろうとしているのに,人生設計ができなくなってしまった。つまり,10年後の自分がどこでどういう仕事をしているのか,まるっきり予測がつかなくなってしまったのだ。自分が創り出した湿潤治療なのに,いつの間にか「治療に人間が振り回されている/治療が人生のご主人様」ということになってしまった。
湿潤治療に没頭してしまった結果,「外傷患者だけ治療する医者/形成外科医なのに形成外科の手術をしない医者」になってしまったが,これで医者として食っていけるのかがまず不安だった。駄目ならどうしようと,毎日不安だった(何しろそういう医者の前例がないから,予測が全く立たなかった)。それでもなんとか,「手術をしない形成外科医」でも食っていけるようになったが,いつの間にか53歳になってしまい,今更開業する年齢ではなくなった。
となると,勤務医という選択肢しか残っていないが,その場合は「一人外来」をするしかないから(医者が二人必要なくらいの仕事量はないから),後進を育てて仕事を任せて楽をする,ということは無理そうだ。そうなると,仕事量は定年まで減らないことになってしまう。臨床現場で患者を治療するのは大好きだし,外来を毎日するのは苦ではないが,これがあと10年続くとなるとちょっと考えてしまう。
しかも,さまざまな外傷・熱傷だけでなく,一部(?)の皮膚疾患まで治療のターゲットとなってしまい,今後さらに治療の適用範囲が広がる可能性もでてきてしまった。つまり,治療対象が広がるにつれて未知のトラブルにも見舞われるだろうから,それらへの対処法を見つける役目も私だろう。つまり,医者を辞めるまで臨床現場を離れるわけにはいかないようだ。繰り返すが,湿潤治療が私のご主人様なのである。
それにしても,50代半ばになろうとしている医者なのに,人生の先行きがこんなに見えない事態になろうとは想像していなかったな。
こういう状態を神に召されて、愛された人というのではないか?
人生設計という言葉がある。医者だったら例えば,40歳までに開業しようとか,大学に残って50歳頃までに教授になれるように頑張ろうとか,大学医局から派遣された病院で定年まで勤めようとか,そういう「予測できる自分の未来の姿」である。医者だったら40歳くらいになったら,自分の将来の姿はかなりの精度で見渡せるのではないだろうか。
しかし私の場合,幸か不幸か湿潤治療を勝手に始めてしまったばかりに,50代半ばになろうとしているのに,人生設計ができなくなってしまった。つまり,10年後の自分がどこでどういう仕事をしているのか,まるっきり予測がつかなくなってしまったのだ。自分が創り出した湿潤治療なのに,いつの間にか「治療に人間が振り回されている/治療が人生のご主人様」ということになってしまった。
湿潤治療に没頭してしまった結果,「外傷患者だけ治療する医者/形成外科医なのに形成外科の手術をしない医者」になってしまったが,これで医者として食っていけるのかがまず不安だった。駄目ならどうしようと,毎日不安だった(何しろそういう医者の前例がないから,予測が全く立たなかった)。それでもなんとか,「手術をしない形成外科医」でも食っていけるようになったが,いつの間にか53歳になってしまい,今更開業する年齢ではなくなった。
となると,勤務医という選択肢しか残っていないが,その場合は「一人外来」をするしかないから(医者が二人必要なくらいの仕事量はないから),後進を育てて仕事を任せて楽をする,ということは無理そうだ。そうなると,仕事量は定年まで減らないことになってしまう。臨床現場で患者を治療するのは大好きだし,外来を毎日するのは苦ではないが,これがあと10年続くとなるとちょっと考えてしまう。
しかも,さまざまな外傷・熱傷だけでなく,一部(?)の皮膚疾患まで治療のターゲットとなってしまい,今後さらに治療の適用範囲が広がる可能性もでてきてしまった。つまり,治療対象が広がるにつれて未知のトラブルにも見舞われるだろうから,それらへの対処法を見つける役目も私だろう。つまり,医者を辞めるまで臨床現場を離れるわけにはいかないようだ。繰り返すが,湿潤治療が私のご主人様なのである。
それにしても,50代半ばになろうとしている医者なのに,人生の先行きがこんなに見えない事態になろうとは想像していなかったな。
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